【全国同人誌転売流通連絡会】が同人誌転売の権利で炎上!転売禁止の理由と現在の状況も!

サブカルチャー

同人誌とは作品を好きなファンが趣味として個人的に発行している本です。

昔はオタクなど一部のサブカルチャーファンの間でしか認識されなかったジャンルでしたが、今は幅広い層の人たちが気軽に同人誌を購入する時代です。

そんな中、一部で同人誌の自由転売を主張する声が上がっています。

同人誌自由転売の可否と炎上した本人の現在に、経緯を含めてまとめました。

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「全国同人誌転売流通連絡会」が同人誌の自由転売権利を主張

事の発端は、ツイッターで「全国同人誌転売流通連絡会」と名乗るアカウントによる同人誌の自由転売権利の主張に関する書き込みでした。

残念ながら、本文そのものは炎上後にアカウント削除と同時にネット上から消されてしまったのですが、画像でアーカイブが少し残っていますので紹介します。

本文はかなりの長文で同人誌の転売について語っていたのですが、主に

  1. 同人誌の転売禁止は間違っている
  2. 購入者など第三者が自由に転売する権利があるはずだ

この2点を力説していました。

同人誌は転売禁止なの?

現在、同人誌と言われるとその大半は二次創作において発行される同人誌を指す場合が多いです。

同人誌は元々同好会に集まった人たちが互いに資金を出し合って自分たちの作品を雑誌という形で発行したものを指す言葉でした。

今でも、本来の趣旨通りに活動する人たちは一部存在しますが、実際に世間で流通されている同人誌のほとんどは二次創作にて発行された同人誌です。

だから、同人誌=二次創作物と捉える人も少なくありませんし、実態としてもあながち間違ってはいません。

本来の趣旨の下に発行された同人誌についてはここでは言及せず、今回はあくまで二次創作で発行された同人誌に関する問題として解説します。

さて、同人誌(二次創作物)は転売禁止なのかという疑問ですが、結論から言うと発行者のほとんどが自身の同人誌の転売を固く禁止しています。

多くの場合、同人誌の奥付などに転売禁止と明示されています。

理由は主に下記が挙げられます。

  • 同人誌はあくまでファンブックとして発行するもので、内容は必ずしも原作を踏襲しているものとは限らない。同人誌に無知な人が公式の本と勘違いした場合トラブルになり得る
  • 仮に原作の内容を踏襲していても、同人誌は二次創作であり、その存在は公式としては認められるものではない。つまり厳密には著作権侵害をしている違法物であるため、世間一般的な流通に乗るのは、著作者の権利・利益を著しく損害する恐れがある
  • それでも同人誌を発行する人は、基本的にファン活動の一つとして同人誌を発行しており、その目的は営利目的ではなくあくまでファン同士の交流を目的としている
  • ファン活動が目的であることを前提に同人誌の発行を黙認するという文化が成立している
  • そのような同人誌があからさまな営利目的で売買されるような状況になれば、今の同人文化の治安が維持できなくなり、今後同人活動を禁止する権利者が続々と増える恐れがある

要するに同人誌の発行者のほとんどは同じ趣味・嗜好の人たちとひっそり交流を楽しむ目的で同人誌を発行していることが前提で、そういう理由だからこそ権利者も黙認しているという文化が成り立っているのです。

同人誌を販売する書店は存在する

例外としてとらのあな書店など一部で同人誌の委託販売が行われており、こちらは商業として成り立っているとも言えますが、目的はあくまで直接購入できない人への救済措置という名目で黙認されていると言うのが正しいでしょう。

また、中古の同人誌を買い取って再販売する店舗もありますが、それも個人が要らなくなった同人誌を処分できる場所が必要という認識の上、成り立っています。

同人誌委託販売店と「全国同人誌転売流通連絡会」の違い

では、上記で特例として商業活動を行っている業者と今回問題視されている「全国同人誌転売流通連絡会」の違いは何でしょうか?

一見、大して変わらないように見えるのですが、個人的には以下の違いが挙げられるのではないかと思われます。

同人誌委託&買取販売店

  • 個人から委託→同人誌委託→個人へ販売
  • 個人から買い取り→買取販売店→個人に販売

同人誌委託&買取販売店はあくまで販売したい個人と買いたい個人の仲介を目的として商売が成り立っています。

またきちんとした会社が間に入って仲介するため、同人誌を全く知らない一般人や未成年の手に無暗に渡るリスクも大幅に減少できるという安心感もあります。

つまり、同人誌で交流したい個人にとって需要があるから黙認されていると言っても過言ではありません。

しかし、「全国同人誌転売流通連絡会」が主張しているのは、その前提から全く異なります。

全国同人誌転売流通連絡会

個人が発行する同人誌を買い占め→全国同人誌転売流通連絡会→ネットオークションで高額で転売

上記の同人誌委託&買取販売店は、基本的に適切な料金設定で売買が成立しています。

委託の場合、同人誌即売会で販売される価格よりは割り増しにはなっていますが、委託手数料分程度です。

金額は委託した人が同意した金額でもあるので、購入側も納得して購入しやすいです。

買取販売店の場合は、そもそも中古を買い取って販売しているので、取り扱っている同人誌のほとんどが元々販売されていた値段より格段と安くなっています。

そのため古本屋さんと同じ感覚で利用できます。

しかし、全国同人誌転売流通連絡会は新品・中古共に買い占めを行い、それを誰もが簡単にアクセスして購入できるネットオークションで高額で転売することを目的としています。

つまり、趣味として楽しみたい個人の役に立ちたいのではなく、

  • 高額で転売して利益を上げたい
  • そのために買い占めを行って、誰もが簡単に入札できるネットオークションで転売したい新品&中古に関わらず、元々の値段より出来るだけ高く売る

これらを目的に転売の権利を主張していたのです。

これに対し、同人誌を発行している人たちの言い分は

  • 転売屋を儲けさせるために同人誌を作っているのではない
  • 同人誌はグレーゾーンで黙認されているという前提があるのに、同人誌を世に広めたいと言われても迷惑でしかない

というものです。

同人誌の多くは成人向けでネットオークションには出品禁止

さらに言えば、同人誌の多くは成人向け指定の付くものが多いです。

だからこそ、取り扱いに慎重になることが多く、既存の委託や買取販売を行っている店舗は企業として未成年に販売しないようにルールを設けて販売事業を行っています。

しかし、ネットオークションでは成人向け指定でも未成年が簡単に入札して購入出来てしまいます。

なので、同人誌を発行する人の多くは、たとえ個人で購入して処分することになってもネットオークションには出品しないように注意書きを付けている場合が多いです。

それでもネットオークションに出品してしまう人は少なからずいますが、今回の問題はそれを金儲けのために大々的にやらせろと堂々と言い出した人が現れたことでしょう。

全国同人誌転売流通連絡会の正体は?

突然ネット上に現れた「全国同人誌転売流通連絡会」とはいったい何者なのでしょうか?

アカウント名からして、さも複数の人たちで構成された何かの団体や組織のような印象を受けますが、恐らく匿名の個人ではないかと思われます。

確固たる根拠があるわけではありませんが、同人誌の転売権利を訴えたのは今のところ「全国同人誌転売流通連絡会」というアカウントしかありません。

同調する他のアカウントは現れていない上に、ツイッターで発信後に大炎上してしまい、現在は書き込みとアカウントを全て削除して行方をくらませてしまいました。

恐らく、以前から同人誌の転売で利益を上げたいと思っていた転売屋の誰かが、ネット上での転売を妨げる空気を変えたいという身勝手な思いつきで発信したのではないでしょうか。

それが予想以上に反響があり、しかも全方位から非難の的となったため、書き込みを削除して逃亡したものと見られます。

【全国同人誌転売流通連絡会】現在の状況は?

アカウントを削除して逃亡した全国同人誌転売流通連絡会ですが、実は逃亡した後も見えないところでこのような活動をしているようです。

同人活動をしている人のBOOTH店舗に個人情報を請求するという暴挙に出ていました。

BOOTH店舗は「販売業者」には当てはまらないため開示義務はないようですが、しつこく食い下がり、通報したと脅迫までしてきたため、サークル主も各方面に本件を相談している模様です。

ネット上で騒ぎを起こしているだけで、結局何がしたかったのかよく分からないアカウントでしたが・・・現状から今後また動きがありそうな雰囲気もあるので、しばらくは注意しておきたいですね。

世間の声

 

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